ジャクソンホール会議待ち、BRICS新通貨協議なし? [株式]
23日の株式市場は続伸。日経平均株価は前日比153円高の32010円で
大引け。プライム市場の出来高は10億株、売買代金は2.5兆円。
昨晩のNYダウは174ドル安、NASDAQ指数は8ポイント高。
東京市場は寄付き直後は下落したがすぐに切り返しプラス圏へ浮上し、引け際
に32000円を回復した。ただ、出来高は薄く足腰が強いわけではない。
総じて、24日からのジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言を確認しよ
うというスタンス。そのパウエル議長は25日に講演が予定されている。
とすると、東京市場の週末の引け後となり、東京市場が反映されるのは週明け
となる。ただ以前とは違いナイトで先物の対応は可能。
肝心の中身は、特にサプライズはないのではないか。年内にあと1回の利上げ
を示唆しているが、これもデータ次第というスタンスを崩すとは思えない。
来年の利下げについても、今から踏み込んだ発言はしないだろう。となると、
ほぼ織り込み済みとなる。
だが、マーケットは議長の言葉じりを捉えて投機筋がアルゴをいずれかに走ら
せる可能性があり、上下いずれかに値幅が出る可能性がある。
その場合、それが反映される月曜日の東京市場は、いずれかに窓を開けて始ま
ることになる。
さて、昨日から南アでBRICS会議が始まった。3日間の予定で決定事項な
どが伝わるのは日本時間で週末の25日夜。
現在のところ、すでにBRICSのあり方、方向性については加盟国の間で
意見が分かれている。
中国、ロシアが米国の対抗軸とした組織を意識しているのに対し、ブラジル
のルラ大統領は西側に対抗するためのものではないとSNSで発言。
また、南ア当局者によるとBRICS共通通貨について協議されないという。
前者は加盟国が増加すれば共通コンセンサスを取りづらくなるのは当然だが、
組織のあり方は一丁目一番地。
ここはおろそかにできないが、西側と対抗したいと本気で思っている国ばか
りではないため、結果的に深入りはしないだろう。
後者の共通通貨は今回の会議の目玉だが、本当に協議されないなら肩すかし
となる。