なぜ投機筋は売り崩さなかったのか? [株式]
2月最初の取引日となった3日の株式市場は反落。日経平均株価は233円安の
22971円で大引け。
東証1部の出来高は13.5億株、売買代金は2.5兆億円。ドル円は108円台
ミドル。香港ハンセン指数は44ドル高、上海総合指数は229元安。
前週末のNY市場の大幅安と、休暇明けの上海市場の動きが懸念されたが、寄付
き直後こそ400円安となったがそこが底値となりじりじり切り返す動き。
これはちょっと予想外だが、皆が警戒している時、往々にしてこうしたことが
起きる。投機筋が売り方の裏をかこうとする場合などだ。
先物の手口を見るとJPモルガンがトントン、バークレイズが2300枚の買
い越し、GSが200枚の売り越し、CSが1300枚の売り越し。
特段の売り崩す様子は見られない。本来はもっと売ってきてもいいはずだが、
これはどういうことか。単に売り方の逆を突いただけなのか。
それ以外の可能性としてはおそらく3つある。
一つ目として、上海市場が18兆円規模の流動性供給が昨日段階で知られて
いたため、過度の弱気とはならなかったこと。
香港市場は切り返し、上海総合指数は大幅安ながら、この程度は想定内だった。
二つ目として、今回の新型肺炎が早期に収束すると見ていること。感染力が
強いが致死率はそうでもないため、それほど深刻に考えていない可能性がある。
インフルエンザ罹患の死者は米国で毎年1万人を越えているという現実がある。
日本でも1000人以上(致死率は約0.1%)。
三つ目は、日本経済に与える影響を深刻にとらえていない可能性。海外から指
令している連中は、日本への影響を軽視しているのではないか。
必ずしも日本在住ではないため、中国国内問題と捉え日本はわずかな感染者が
見つかっているだけと、経済への影響を軽視しているかもしれない。
仮にそうであるなら、これから悪い経済統計が出始めた段階で大きく行動を起
こすかもしれない。
以上、3つの可能性があるがおそらくミックスしたものだろう。確かに、中国
国内の感染は大変だが、日本はそれと比較にならない規模だ。
だが、今回の問題は薄気味悪さを感じる。
よって、当面は昨日配信した大筋の見方を基準に、あとは日々のニュースやマー
ケットの動きを見ながら微調整しつつみていきたい。
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